会うたびに 老いの深まりが見えるけど。

7/26/23

ウイズ エイジング ご縁

 

会うたびに 友達の老いが深まっている。そのことを知ると 切ない気もちになるけれど やがて 自分も歩む道・・・。

よし子さん(85歳)との 会食は 久しぶりでした。

前回は 昨年11月。旧ブログにあったので 載せておきますね。彼女のご自宅にお迎えにあがりたい。そのように申し出た時のことが書かれています。



今回は 迷いなく「お迎えにあがりますね」と 伝えました。

食事処は よし子さんの家から 車で5~6分。彼女だって運転できるけど 後輩のわたしとしては お乗せしなきゃと思ったのです。

「そろそろ車を手放そうかな」と思っていらっしゃる。そのことを知ったからには わたしの車を利用していただきましょう。 

 駐車スペースに 彼女の愛車が停まっている。乗り心地最高の普通自動車。数年前に乗せていただいたことがあるの。我が愛車は 軽自動車。小回りは効くけど 助手席の居心地はどうかしら?とにかく 安全運転でいかないとね。 

玄関から出てきたよし子さん。ピンクの杖をついている。腰痛骨折以来 杖が手放せない。痛まないようにと 腰を少し傾けた姿勢。涼しそうな白い半袖ブラウスに刺繡の模様が入っている。薄水色のパンツ姿。

なんだか ひとまわり小さくなった?いやいや それほどじゃない。腰をかがめているから そう見えるだけ? 

 「お迎えしてもらうなんて ありがたいわ~。この頃は たまにしか運転しないのよ。内科に行く時は タクシーを使っちゃう」など話す声は 相変わらず。はつらつとして 明るく 歯切れ良い。 

 スムーズに 和食の店に到着する。オーナーさんは よし子さんのお知り合い。玄関で出迎えてくれました。杖の先端を水拭き&消毒して 畳の上でも杖をつけるようにしてくれる。そんな気遣いが ありがたかった。

 食事は 個室で ふたりきり。誰に気兼ねすることなく くつろいだ気もちになりますよ。順々に運ばれてくる料理をいただきながら 話が弾みます。

ちょっと大ぶりなテーブルの真向いに よし子さん。再会した瞬間に気づいていたのですが ヘアカラーが これまでと違っていたような。

ややショートな髪は 薄いピンクベージュ。それが とっても似合っている。聞けば 月に一度は 必ず美容院へ行くという。美容師さんが 送迎してくれるそうです。それなら いつも綺麗にしていられる。おしゃれ心は 昔とちっとも変わらない。

昔っていうのは 出会った頃。約30年前。当時の仕事で 先輩と後輩というのが わたしたちの接点でした。

その頃に比べたら ふたりとも めっぽう歳をとりました。そうして わたしは 自分の老いを横に置き 85歳のよし子さんの変化ばかりが 気になってしまうのです。

だって 彼女 こんなことをつぶやいた。

なんか この頃 聞こえづらくなったみたい

えっ そうなのですか?わたしの声 聞こえてます?

咄嗟にそんな言葉が出ちゃったの。だって ふつうに会話していたから 聞こえづらいなんて 思いもしなかった。

彼女「だいじょうぶ 聞こえてるわよ。でも 小さい声で話されると どうかしら。それが 不安よ。TVの音量 前より上げないとダメみたいなの」と。

聴力が弱ってきたのは 加齢のせいでしょうけど それにしても これまで不自由を感じなかったのだから すごいなぁ。人によっては もっと若くても 補聴器を使っているたりする。とにかく 聞こえるようにする手立てはあるのだから 大丈夫。

と思うのは まだ十分に聞こえているわたしだから そうなのであって よし子さんにとっては ショックだったに違いない。

それに加えて 杖をつかねば歩行がきついという現状。思い通りにテキパキと動けない。さらに 車の運転も不安になっている。ひとつひとつあげれば きりのないほど 深まりゆく老いの兆候。それらを受け止め 受け入れていくのは タイヘンなことだろう。

「96歳まで生きた母を見てきたから 老いるプロセスはわかっているつもり。でも 未体験のことだからね。歳をとっていくのって かなりしんどいことよ」と よし子さん。

「でもね。不安になってばかりじゃ つまらない。できるだけ たのしいこと たのしみなことを考えながら暮らそうとは思ってる。きょうみたいに お友達に会っておしゃべりする。おいしいものをいただく。そういうことで また 元気が出るのよ」とも。

カラダは老いても こころは 老けていない。そんな彼女に いつだって 励まされる。

デザートは 和菓子(ひまわり) お抹茶


食事を終えて ご自宅にお送りすると 玄関先で「上がってお茶でもと思うけど 家の中が ごちゃごちゃなの。片付ける気力も体力もなくて。ごめんなさいね」と。

いえいえ そんなこと どうぞ お気になさらずに。お会いして お話しできただけで とってもしあわせなひとときでした。ありがとうございます。

そのように告げて おいとましました。よし子さんのひとつひとつの言動に 80代の老いがにじむ。それは やがて 自分が経験すること。もしも 長生きした場合だけどね。



85歳と68歳。わたしたちの 特筆すべき共通点は ひとりもの & ひとり暮らしということ。

単身の高齢者が 自宅で いつまで暮らせるか。どのようにしたら その人らしく暮らせるか。そのようなことを 常々 意識するようになりました。

先輩の後ろ姿を 追いかける。

これからも ひとりで暮らしていく わたし。

その道を照らしてくれる よし子さんのもつ灯りを 手掛かりにしようと思います。


きょうも読んで下さって ありがとう(*^^*)

この暑さ なんとか 乗り切っていきましょうね🍀


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