独居老女 の 胸の内 

9/06/23

雑感 暮らしのひとこま

ショウジョウソウ
 

たまたま庭に出ていたら ご近所の奥さん(40代とお見受けしている)スズキさんが 車で通りかかった。我が家の前は 細い市道。

車のエンジンをかけたまま 窓を開けて 「おりーぶさん。この間の猫 昨日帰ってきたんですよ。ご心配おかけしました~」というではないの。

「あらぁ よかったねぇ」そんなわたしの声を 聞いたか聞かないかのうちに 彼女は走り去りました。後方から車が来ていたので 停車しているわけにはいきません。

     🐈

さて「この間の猫」というのは ある猫のこと。

数日前の夕方 わたしが駐車スペースに車を停めた時 ちょうど 彼女が通りかかったんです。手には キャットフードの小袋を握りしめている。

「おり~ぶさん 茶色の猫 見かけませんでした?いなくなっちゃったんです。いろいろ探しているんだけど 見つからなくて」というのですが わたしには 思い当たりません。

スズキさんの飼っている猫かと思ったら そうではない様子。

     🐈

彼女宅とその隣家二軒。つまり三軒が協力して 迷い込んできた猫をかわいがっていたらしいの。五月頃からだという。

猫が寝泊まりしているのは スズキさん家の軒下に用意した寝床だったそうで 他の二軒にも しょっちゅう顔を出していた。三軒の人たちは 「地域猫として 見守っていこう」と話していたようです。

わたしは その猫 一度も見かけてないんです。でも スズキさんの話を聞けば 「はやく見つかってほしい」と思うのが 人情でしょ。

「もし見かけたら 電話するね」と伝えました。

とはいえ その後 猫の姿を見ることはなかったの。雨の降りそうな雲行きを見れば 「猫は どこで雨をしのぐのだろう」なんて ちょっとは 心配もしていました。

そんな折 彼女からのうれしい知らせが あったわけ。 

     🐈 

車の窓から「昨日帰ってきたんですよ」と言った時の 満面の笑み。「いなくなっちゃったんです」と言った時の 暗い表情とは大違い。

ネットの掲示板にも掲げたという 猫ちゃん探し。無事な姿で帰ってきてくれたのだもの。そりゃ 安堵したに違いない。

わたしも ほっとしたわけですが 猫が戻ってきてくれたことと同じくらい うれしかったことがあるのです。

それは スズキさんが 「猫を見かけませんでした?」と わたしに声をかけてくれたこと。

同じ町内にいて たまたま会ったから ごく自然な流れだったかもしれないけど 個人的に親しくしているわけでもない独居老女を 猫探しに巻き込んでくれたんですもの。

だからといって なんのお役にも立てなかったんですが・・・。

ひとり暮らしの老女には そういうことが とってもありがたく感じられて仕方がない。少なくとも わたしにはそうなのです。

ひとりびと( a widow) しかも 直系家族のいない境遇だからなのか 他人様からの何気ない言葉かけにも 深く感じ入ってしまうのかもしれません。

       🐈

スズキさんとは これからも 同じ町内に暮らしているというだけの ゆるいおつきあいのままだと思うけど 道で会ったら「猫ちゃん 元気?」って聞けるでしょ。

そういうつながりも 独居老女には 必要なこと 大事なこと 大切なこと。

年齢を増すごとに そう想うようになりました。  

毎日 蒸し暑~い。

どうぞ お身体 ご自愛くださいますように🍀


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ポチっとにも 感謝しています。
小鳥たちに そっと ふれてみてね。


                    おり~ぶ

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